私は看護師歴20年越えの元ぶきよう主任看護師のかげどん。
ぶきようなりに経験を積み、世間を渡ってきたワタクシが、
今日も悩める看護師さんのこころを軽くします!
今回のお悩みを聴いてみましょう。
お悩み・・・感情のコントロールができない自分
悩めるぶきよう主任看護師さんからのご相談です。
私は、主任看護師歴3年目です。
最近落ち込むと、なみだもろくなったり、かと思えばちょっとしたことで怒ってしまい、そんな自分に自己嫌悪を抱きます。
主任看護師の仕事は好きで仕事は忙しいけれど、有り難いことに職場の人間関係は良好で協力的です。
しかし最悪なのは、職場で泣いたり、怒ったりしているのをところかまわずスタッフに見せてしまうことです。感情のコントロールができない情けない上司で、消えたくなるほどです。
感情のコントロールができない自分にも仕事が忙しすぎて、一体どう対処したらいいのかわからなくなってしまっています。
食事や睡眠には支障はなく、時々誘われて友人と趣味の旅行にも行って楽しんでいますが、正直、帰ってくるとくたくたです。
ただただ忙しい日々に忙殺されています。
主任看護師、30代女性、ミチルさん
お悩みから読み取れること3つ
1.感情のコントロールができず、自己嫌悪を抱いてしまう
2.落ち込むと、ところかまわず泣いたり、怒ったりしてしまう
3.仕事が忙しすぎてどう対処したらいいかわからない
まず、落ち込む自分を素直に認めること
真面目で一生懸命な主任看護師さんだとお見受けします。
泣いたり、怒ったりしてしまうほど感情があからさまに表出してしまうときって、相当ストレスが溜まっている状態であると感じます。
日々の生活が忙しすぎて、疲れすぎて、きっと自分自身を振り返るヒマもないんでしょう。
まず、落ち込むのはいけないことと思っていませんか?
気持ちが落ち込むのは自然なこと。
精一杯頑張っている証拠です。
落ち込んでいる自分を素直に認めること、これが重要なのです。
落ち込んでしまったら、自分をこころから労わることです。
落ち込んでいるときのサインを見逃さない
泣いたり怒ったり感情がコントロールできないところに行きつくまでには、それ以前に落ち込んでいるサインがきっと出ているはずなのです。
こんな症状はありませんか?
すぐ疲れる、何もしたくない、誰にも会いたくない、悪いことばかり考える、嗜好品の量が増える、普段できていた家事がしたくない(家の中が散らかる)お風呂に入りたくない、寝たくない、過眠になる、涙もろくなる、怒りっぽくなる・・・など
・・・いわゆる落ち込む前の前駆症状とでもいいましょうか、必ず感情コントロールできなくなる前になにかしらの症状(サイン)が出ているはずです。
ところが、真面目なひとはこのサインを放置します。
自分より、他人を優先してしまうからです。
サインが出たときには、今、自分は調子が悪い事を自覚しましょう。
それから調子が悪いとき、どうしても悪い方に考えてしまいます。
これが当たり前なのです。
泣いたり、怒ったりをところかまわず放出してしまうというミチルさん。
もし、職場で感情を我慢できなくなりそうなら、その場から一刻も早く立ち去りましょう。
廊下のすみっこでゆっくり深呼吸。
また、そんなときは自分がとても調子が良くないと自覚して、早く仕事を済ませて帰宅してゆっくりしましょう。
自分自身がどんなときに落ち込むのかを理解しておく
自分自身が、どんな時、どんな行動で落ち込むのか知っておくのはとても大切。
例えば、夜勤明けで体が疲れているときに友人の相談にのってしまったとか、生理中に出かけてしまったとか、残業が続いて自分自身のゆっくりする時間がとれなかったりとか。
おそらくミチルさんの性格上、他人の要求にすべて応えて生活している、いわゆる『いいひと』なのではないかと推察します。
だから、他人を優先して自分のゆっくり休む時間がとれなかったり、余裕がなくなったりするのです。
全部他人の要求に答えないこと。できないことはできないと素直に伝えること。
自分の時間を優先すること。
これは、仕事中でもプライベートでも言えることです。
普段からとにかくゆっくり睡眠!休む!
ところでミチルさん、睡眠不足じゃありませんか?
経験上、他人を優先するひとは慢性的に睡眠不足です。
やっぱり、『他人を優先するから』です。
睡眠不足だと翌日のパフォーマンスに影響します。
睡眠不足が続けば様々な病気に罹るもとになってしまいます。
当然、落ち込みの原因にもなり得ます。
普段からなるべくはやく寝ることをこころがけましょう。
仕事内容を見直し、受診も視野に
ミチルさんは、仕事が好きでやりがいをもってやっているとのことですが、もしかしたら、オーバーワークなのではないでしょうか。
忙しくてもやりがいがある仕事は生きがいになりますが、何事もやりすぎはよくありません。
ましてや、落ち込んで自己嫌悪に陥ることが増えているのです。
若いときに無理をしすぎると、病気になったり、最悪、退職しなくてはならないこともあります。
私自身、ミチルさんと同様、主任看護師をしていましたが、自分自身を顧みなかった結果、橋本病になってしまい、退職せざるを得なくなってしまいました。
ミチルさんには私のような思いはしてほしくありません。
このまま主任看護師を続けたいのなら、仕事内容を見直し、信頼できるひとに相談し、頼れるところはぜひ上司や同僚に頼ってみましょう。
また、落ち込みが出るのはPMS(月経前症候群)やメンタル疾患、また甲状腺疾患等々の可能性も考えられます。
一度、しっかりと受診をなさってください。
また今後、日々の自分を労わることを忘れないでください。
本日のポイント
1.落ち込むことを素直に認める
2.落ち込んでいるときのサインを見逃さない
3.自分自身がどんなときに落ち込むのかを理解しておく
4.普段からとにかくゆっくり睡眠!休む!
5.仕事内容を見直し、受診も視野に
相談者さんが笑顔で生活できますように、こころより願っております!