近年、管理職になりたくないひとが増加中。
ビズヒッツ 管理職になりたくない理由ランキングによると管理職になりたくない男女500名に「管理職への昇進を打診されたらどうするか」を聞いたところ、なんと6割のひとが『断る』とのこと。
えええ!私、看護管理職、曲がりなりにもがんばってるんですけど・・・
元管理職経験者としてその気持ちはよくわかります・・・
世の中の6割のひとはしりごみして避けてしまう管理職。
それをかろうじて続けているみなさんはとても立派な存在なのです。
でも、時には辞めたくなることもしばしば・・・
このブログでは、6年半の元主任看護師経験者の私が、真面目でぶきような看護管理職の方が辞めたくなったときにラクになる『ちょっと肩のちからが抜ける考え方』をお伝えします。
このブログでのぶきようさんとは・・・人より時間がかかってしまったり、他人を優先してしまったり。よく失敗するくせになんでも全力でやって気づけばいつもへとへと。そんなマジメで一生懸命なひとのこと。
真面目でぶきような看護管理職さんにこそ、読んでいただきたい内容となっておりますので、どうぞご覧ください。
↓主任看護師時代に読みまくっていた超おすすめ本です!
自分を任命したひとに責任がある
任命者との関係ももちろん良好のほうがいいですね!
管理職をやると最後に決めたのは自分自身ですが、任命したのは職場の偉いひとです。
任命責任というと、エラい政治家さんたちの部下さんがなにか問題を起こすと責任追及される。
なんだか悪いイメージがありますけれども。
任命責任をよいほうに解釈しましょう!
ということです。
私にはこんな経験が。
私が主任看護師に選出された時に、とあるお酒の会で当時の副院長がこう言ったのです。
『なんであなたが主任に選ばれるの?自分なら○○さんのほうを推す』
とまあ明らかに酔った状態で、わざわざ私のところに来てこう言ってきたのです。
その時私は何も言い返しませんでした。
そのとおり、言われてもしかたがない、と思っていましたから。
はっきり言って、その副院長は人間性のある方ではありませんでした。
だから余計に憎らしかったし、悔しかった。
しかもまだ主任看護師にすら就いていないときですよ。
でも、いいたいひとには言わせておけばいい。
『なにかご不満があるなら、任命した○○さん(上司)におっしゃってください。』
と。
責任転嫁じゃないんですか?と言われそうですが、真面目で一生懸命なぶきよう看護管理職さんにはこのくらいの考え方でいいのです。
ぶきような看護管理職さんは自罰的だというひとが多いと思うから。
かといって、任命者を必要以上に責めたり、恨むようなことはだめですよ。
自分を責めがちなひとは、このくらい開き直ってください!
だって、きっと一生懸命お仕事をしているはずですから。
さて、副院長の一件ですが。私自身がぶきよう以上に負けず嫌いを輪にかけたような人間ですので、
この時の屈辱、悔しさを主任看護師という仕事に全力で取り組むことで全うできたといっても過言ではないと思います。
そして何度か副院長に上手に仕返ししていますが、それはまたいつか別の機会にお話したいと思います。
それにしても、お酒の席での暴言。
特にお酒好き上司の方はご注意いただきたいですね。
ロールモデルや憧れのひとと比べない、自分らしく!
職場では、管理職のロールモデル(高いスキルを持ち、お手本となるひと)といわれるひとがいることでしょう。
また、個人的に目標としている憧れのひとがいるかもしれません。
結論から言うとロールモデルや憧れのひとになれません。
失敗したときや落ち込んだときにこそ、こんなひとと比べるのはやめましょう。
やっている事をただマネしても、自分に合うとは限りません。
自分が苦しくなります。
比べるから苦しくなるのです。
また、全て同じようにできるとは限りません。
ひとを見習うならいいところだけを参考程度に見習ってください。
あなたはあなたのいいところがあります。
あなたらしく、自分らしく地道にやっていくことです。
また、どんなに素晴らしいひとでもトンデモエピソードはつきもの。
例えばアイドルのように憧れのひとが好ましくないことをしていた。
だからガッカリして裏切られた気持ちになって、勝手に傷ついて嫌いになった、ということはありますよね。
だって、同じ人間ですから。この世の中に聖人君子はいません。
あなたにも欠点があるように、憧れのひとにだって欠点はあるのです。
そう思っていた方が、気が楽になります。
それに、欠点があることがひととして親しみがわきませんか。
○○までは続ける
自信がないのはごもっともです。
私もそうでした。
じゃあどうするか。
兎に角、〇年間はがんばって続ける。
とか、
○○歳になるまでは続ける。
とか。
ほかに明確なやりたいことがないなら、
看護管理職を続けてみるという目標を設定することにしましょう。
もし、『もう続けられない』と感じたら、潔く辞めればいいんです。
辞めた後も、『迷惑かけてしまった』とか『肩身が狭い』なんて思わなくていいんです。
誰かになにか言われても、自分なりに管理職をがんばったんですから、なにも知らないひとからとやかくいわれる筋合いはありません。
人生において、やってみたけど、合わなかったということは大なり小なりあることです。
たとえ数か月でも数年でも管理職で働いたことは、その後の人生において必ず自分にとってプラスになります。
自分がもし看護管理職を去って、別のひとが看護管理職になったら、『そのひとに看護管理職の道を譲った』と思うことにしましょう。
管理職は色々なタイプのひとが経験したほうがいいのです。
また、管理職をしたけど、別のことに興味を持ったためスタッフに戻ったり、異動したり、転職してみたりすることもあるでしょう。
逃げ道をつくっておく
仕事だけの人生になりがちな真面目でぶきような看護管理職の方は、特に逃げ道が必要です。
休日にゆっくり休む、家族やパートナー、友人とお出かけする。美味しいものを食べる、趣味をする、推し活をする・・・
この楽しみがあるから、仕事をなんとかやっていける、というものをつくっておくことが重要なのです。
ただし、何事も過ぎたるは猶及ばざるが如し(すぎたるはおよばざるがごとし)です。
逃げ道のほうをやり過ぎて身もこころも壊さないようにしましょう。
特にお酒やたばこの摂りすぎ、高カロリーな食べ物の食べ過ぎ、甘い飲み物の飲み過ぎにはくれぐれもご注意を。
また、精神的に辛かったり、肉体的に疲弊してしまい、どうしても管理職をやっていくことが難しいときには、スタッフに戻ることや転職することも考えてみましょう。
ただし、精神的に辛いときの大きな決断は、くれぐれもすぐに出さないようにしてください。
まとめ 管理職は『憎まれ役』と『孤独』をこなしている
ひとが集まれば合わないひとが必ず出てきます。
そもそも、ひとは全てのひとから好かれることは不可能です。
看護管理職は『憎まれ役』です。
誰にでもいい顔をしていられません。
なぜなら、たいてい看護管理職はスタッフに嫌われます。
時には信じていたひとに裏切られることもあります。
大変な事は押し付けられ、助けて欲しい時に逃げられる・・・(涙)
でも、意見はきちんと聴くけど、批判には負けずに対応することも看護管理職として必要です。
意見と批判はわけましょう。
管理職も毅然とした態度が必要なのです。
そして結局、看護管理職は『孤独』です。
私の元上司で、普段前向きなことしかいわない方なのですが、いつか主任看護師の集まりのときに
『(看護)管理職は孤独ですよ』
とぽつりと話していたのが非常に印象的だったのを覚えています。
いえ、世の管理職といわれる職業に就いているひとたちは総じて『孤独』。
今この瞬間にも管理職の皆さんは『孤独』と闘いながら奮闘しているのです。
でもそれは、決して『寂しさ』だけではありません。
必死で闘って敗れても、キズだらけになっても、それでもなんとかやってみようとする前向きになる前の『孤独』だと個人的に思っています。
今、必死で『孤独』と闘っている看護管理職のみなさん、あなたには周りに必ず助けてくれるひとがいます。
どうか、それを忘れないでください。