採血は看護師にとって大切な手技のひとつ。
私にとってかろうじて自信がある看護技術は採血なのです。
看護師さんは経験があがるにつれ、失敗後の採血をお願いされます。
自分もスタッフが失敗した後、最後に採血依頼されて、とてもプレッシャーですよ・・・。
失敗されてからだと血管見つからないんだよなー。
私は看護師経験20年越え、元主任看護師のかげどんといいます。
実は、献血看護師としての経験もあります。
病院勤務時代には、採血がそんなに苦ではありませんでしたが、献血看護師時代には大変苦労しました・・・。
今までのぶきようなりのかすかな私の自信はガラガラと崩れていったのです・・・。(笑)
なにしろ、
献血看護師は失敗せず献血(穿刺)できてあたりまえ
なのですから・・・。(涙)
そこで、今回は私が献血看護師時代にちょっとでもいいから採血が上手になりたいと努力したことをお伝えします。
採血技術を少しでも上達させたいという看護師さん、よろしければご覧ください。
このブログでのぶきようさんとは・・・人より時間がかかってしまったり、他人を優先してしまったり。よく失敗するくせになんでも全力でやって気づけばいつもへとへと。そんなマジメで一生懸命なひとのこと。
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髪の毛(糸)を文庫本に挟んで触ってみる
少しでも採血が上達したくて調べまくったところ、この方法を見つけました。鍼灸師さんが行っている方法だそうです。指先の感覚が重要な鍼灸師さん。
本来ツボの感覚を研ぎ澄ませるための訓練です。
この方法は、個人的にツボからの応用で指先で難しい血管を触れる訓練、といったところでしょうか。
文庫本のページの間に髪の毛を挟んで、慣れたらどんどんページを重ねて触っていく。
髪の毛は衛生的にちょっと…というかたは、ミシン糸(細い絹糸)がおすすめです。
慣れたら、糸をもっと細くしたり、ページを重ねて触る練習をする。
釣り糸も試してみましたが、釣り糸のほうが太いので、ミシン糸のほうが細くていいと思います。
ところでみなさんは採血時にどの指で血管を触りますか?
私は採血時、左手の人差し指で血管を触ります。
なので糸の部分を左手人差し指でそっと触ってみるのですが・・・
実際やってみると、やはりページの枚数が増えるほど難しいです。
また、実際の血管は多種多様だし、皮膚の状態も星の数ほどあります。すべすべの文庫本の紙のページを皮膚に見立て、弾力のない糸を触ってみるのは物足りない練習かもしれません。
けれど、感覚をより研ぎ澄ませたいというかたは一度やってみる価値はあると思います。
施設で勤務している今でもたまにやっています。
私にとって、採血業務はまたいつか行いたい看護技術のひとつなのです。
上手な看護師さんを見学
かつて献血看護師として勤務していたときのこと。
私も看護師歴20年。それなりに採血は経験してきてぶきようなりにそこそこ自信もありました。しかしなるほど、献血を生業にしている看護師さんたちの穿刺技術といったら・・・私など足もとにも及びませんでした・・・
穿刺ができなければ、せっかく献血をお申し出くださったかたのお気持ちを無駄にしてしまうことになります。
ですから、毎日必死で業務を行っていました。
献血時は受付の看護師が、血管の確認をし、採血する看護師へ采配しますから、難しい献血者さんは当然上手なベテラン看護師のところへ。
そんなとき、他の看護師も上手な看護師の手技を邪魔にならないようにそっと、しかし確実に見学していましたね。
自分の勉強のために。
そして献血が終わった後に、他の看護師へ今の血管は深かったとか、こんなときは穿刺角度が大きいほうがいいとかアドバイスをしていました。
上手なひとにはやはり理由があります。
その上手さを自分自身の上達のために学ばせてもらうことはとても有意義なことなのです。
採血の専門書を読む・youtubeを参考にする
自分でも練習を重ね、ひとの技をぬすみ、自己研鑽(大げさでしょうか)を続けても物足りない。
そんなときはぜひ本を活用してみましょう。
こちらは本当におすすめの本です。
献血看護師時代、ボロボロになるまで毎日読んで練習をしていました。
採血だけではなく、点滴の手技も写真入りで詳しく説明されています。
イラストもよいのですが、写真のほうがわかりやすいので助かりますね。
また、今やYouTubeでも様々な方が採血動画をあげていらっしゃいます。
採血動画もあわせて見るとより参考になります。
最後はやはり経験あるのみ
どんなに採血が上手な看護師もたまには失敗します。
献血看護師時代に、私が知る限り、失敗したところは見たことがないほど百戦錬磨の看護師さんも、かつて献血看護師新人時代は失敗ばかりだったと言っていました。
そして、やっぱりたまには失敗するそうです。
そして私が病院で曲がりなりにも採血の最後の砦?を任されていたのは、単に経験が長いからですが、
一番は頼みやすいから。
頼まれやすい性格が採血上達となったのです。
だって、頼みづらい先輩看護師になんかお願いしませんよね?
いいように使われていることもあるかもしれませんが(笑)、そんなことより・・・
痛いことはさっさと終わらせたいから。
私なりの看護師としてのプライドです。
難しい血管ならなおさら自分で終わりにしたいと思ってしまいます。
やっぱり採血の苦痛は長時間させたくないのです。
もし、採血が上手になりたかったら、一番に採血されるひとの気持ちを考えることです。
そして断らずにやってみる。
なので、とにかく経験なのです。
そして、経験しないとやはり上達はできない。
上達すれば、患者さんは喜んでくれるし、スタッフにも頼りにされる。
どうせ私なんて・・・などといっていませんか?
頼りにされないで年数を重ねていくだけの看護師にはならないでほしい。
みんな一人ひとりが立派な看護師さんだということに気付いてくださいね。