こんにちは。看護師ぶきようさんのかげどんです。ぶきような人間にとって、苦手なものに毎月苦しめられるとしたら…考えただけでしんどい。
毎月ヤツが私を苦しめるのです・・・。
何が苦しめるかって?
それは…
勤務表作成です。看護師のベストセラーといえば勤務表。
それを苦労して毎月作成している看護管理職の皆さん!お疲れさまです。お察し致します。
私の主任看護師時代の大変なものベストスリーに入るくらい大変なものでした。
勤務表作りの大変さ、作った事のある方ならわかると思いますが、めちゃくちゃ大変です。
今回は、看護管理職の要ともいえる勤務表作成について説明していきます。
↓主任看護師時代に読みまくっていた超おすすめ本です!
かげどん流 勤務表の作り方
勤務表作成は正解はありません。あくまでも個人のやり方ですので、ご参考程度に。
作成しているうちに慣れて自分のやり方が確立されていくと思います。
具体的にどのように勤務表を作っていたんですか?
勤務表を作っていた頃を思い出してどうやって勤務表を作っていたかご説明します。
それでは一緒に勤務表を作成していきましょう!
※以下は病棟の部署の勤務表作成の一例です。
原本をコピーする
原本を必ずコピーし、保管しておきます。
パソコンで勤務希望を入力している場合でも必ずスクショなり行って保管しておきましょう。
看護管理職者とスタッフ間の勤務表で揉めても嫌なので、必ず証拠をとっておくことです。
勤務希望を固定する
まずスタッフそれぞれの希望のお休み、委員会や研修、夜勤の希望を入れ込みます。
これは個人の希望なので、とにかく間違えないよう慎重に固定します。
夜勤⇒日勤リーダーを入力
夜勤(二交代)を入れ込みます。
このとき、スタッフの経験が浅い同士にならないよう夜勤者で組む合わせに注意します。
その後日勤リーダーを入力。
関連課の勤務を入力
もし、勤務している部署が、例えば病棟と他部門が連携をとっていたら、病棟から外来部門要員、検査部門要員がそれぞれ必要です。
それぞれの関連課は曜日によって人数が変わったり、午前と午後でも人数が変わったり、夕方になるとパートスタッフさんや時短勤務さんが退勤するので、最後まで仕事をするスタッフが足りなくなったりすることも。注意して入れ込みます。
早番、遅番、手術当番を入力
早番や遅番、手術日には手術当番をつけます。
日勤を入力
ここでようやく病棟日勤スタッフを入力。
やはりここでも、チームごとの日勤スタッフの人数にばらつきがないようにしたり、スタッフの経験が浅いひとばかりのスタッフにならないよう配慮しておきます。
その他の月間予定を入れておく
看護学生さんが実習にくるときは、日勤者で学生指導係の担当者のつけておく。
新人さんの初夜勤の見習いを入れる。
日勤後に予定されている全職員対象の研修の対象者を決めておく。
など、わかっている月間予定を入力しておきます。
まず自分でチェックをする
連勤が続きすぎていないか?⇒お休みを適度に入力
夜勤明けの翌日に日勤になっているようなキツイ勤務になっていないか?⇒夜勤翌日は基本的にはお休み
土、日、祝日に勤務が多いスタッフはいないか?⇒土曜勤務なら日曜お休みにする等休日に連勤にならないよう配慮
関連課の項目でも述べましたが、パートスタッフさんや時短勤務さんが退勤したあと、最後まで勤務する日勤スタッフがいるか?⇒フォローするスタッフを必ずつけておく⇒つけ忘れてよく自分がフォローに行ってました。
なるべく平等になるように勤務表をつくって(なかなか難しいのですが)、勤務表のマスをくまなくチェックします。
スタッフにチェックしてもらう
ようやく勤務表が完成。もうこれは自分の作品の一部と言えるくらい、いとおしい存在なのです。(ちょっと大げさ)
まず、同じ部署の師長さんや先輩主任さんといった看護管理職に見てもらいますが、その後、私はどんどんスタッフに見てもらっていました。
出来上がったとたん、スタッフが目を皿のようにして我先に勤務をチェック。みんな血眼です。
その結果…
「主任、ここ手術当番ついてませんよー」
「〇日の月曜日の外来要員一人たりてませーん」
などなど。
ちゃんと確認したつもりが、自分だけだとどうしても抜けがあるんです。
同じ看護管理職に見てもらうだけでは、業務に追われて時間的に限りがあるし、たくさんのスタッフに確認してもらったほうがミスにも気付きやすい。
だからスタッフに最終確認してもらっていました。間違ったままは困るけど完成したと思っていたものが間違っているとやっぱりへこみます。
でも、間違ったまま・・・例えば、毎日必要な早番が勤務についてなかったなんて日があったら、夜勤さんがとても困ります。
そんなことのないように、色々なひとの目で確認は非常に大切です。
勤務表づくりが苦手だから、スタッフを頼りました。
間違ったところを発見してもらったスタッフには、もちろん感謝を伝えます!
うーん。今回も一発で終わらなかったか。
パソコンで入力し、さらに最終チェック
ようやく、パソコン入力し、清書です。
パソコン入力のいいところは、夜勤、日勤、早番、遅番等の勤務回数がスタッフごとに表示されること。
入力後に、再度勤務回数や夜勤、休日勤務、早番等のばらつきがないか、入力漏れがないかチェックし、完成となります。
いつ勤務表をつくっているの?
ズバリ勤務時間外です。マンガでは勤務中に作っている風ですが、勤務中にじっくり落ち着いて作る余裕がなかった!業務に追われて集中できないんです。私は自分の休みの日に一日使って病院の休憩所で作成していました。自宅だと落ち着いてつくれなかったのです。一日かかっても完成しない事もありました…。
とある師長さんは一日中ファミレスで作成していました。(感染症渦前)
もちろん勤務中に作成している看護管理職もいます。
絶対そのほうがいいです。だって勤務表づくりは業務ですから。だけど、現実は仕事に追われて落ち着いて作れない…。
勤務表は紙で作成、清書はパソコンという煩雑さ
そんな面倒な事するならそもそもパソコンではじめから作ればいいのに、とお思いでしょう。
ところが、このソフトは看護部長室にしかなかったので、各部署の管理者は私と同じように紙で作成し、清書を看護部長室で入力しに行っていたのです。入力のパソコンは二台でした。月末はパソコンの奪い合い。時間外になる事も。今は勤務表作成の良いソフトが各部署ごとに入って連動していると思われます。
そうはいっても、もともと私は昭和な人間なので、紙のほうが好きですし(メモ用紙が好きです)、すぐ消したり書いたりできるほうが向いているようです。
勤務変更についての持論
勤務変更をスタッフから申し出されるとき、スタッフ同士で相談して変更してくれるスタッフがいます。
個人的にめちゃくちゃ有り難いです。
難解なパズルのような勤務表。
たとえ自分自身が作成した勤務表であっても一度出来上がったものを、また勤務変更のために考え直すのは本当に骨が折れるのです。
もちろん、勤務表の作成者さんが自分で考えて修正したい方もいるでしょう。
私は、勤務表に関しては、話し合ってスタッフ間で勤務変更してくれたら、
『本当にありがとう!とっても助かります!』
と、こころから御礼を言います!
それから、今月の勤務表がきつそうだな、と思ったら無理せず看護管理者へ伝えてほしいです。
自分を守るのは自分しかいませんから。
勤務表作成のためにそこまでやるの?
さて、ここからは、勤務表作成に闘志を燃やす、看護管理職のみなさんの勤務表作成マイルールをご紹介。
勤務表作成のために、看護管理職はここまでするの?という例を紹介します。
・勤務表作成のために下旬は勤務表作成の日をつけておく。
(もちろん自分の休みの日に作成。手当はつかない)
・勤務表作成するので、下旬は楽しい予定を入れない。(上旬に予定を入れている)
・家族のイベントも下旬には入れない。
家族の予定まで自由に入れられないとは…悲しすぎます。
師長、主任と交互に作成しているところもあるので師長さんが大変な時は主任が作成する事だっていいと思います。そしてやはり、勤務表は原則勤務時間内で作成できるように、管理者の勤務表作りの時間の確保をしてほしい。切に願います。
それでも難なく毎月こなしている(ように見える)
ぶきような私は勤務表作成にとても苦労しました。
でも、看護管理職のみなさんはいつもしれっと苦労なく作成しているようにみえていました。勤務表作りが得意な看護管理職もいると思いますが、それでも毎月少なからず苦労して作成しているはずです。
だから、スタッフに自分が苦労して作った勤務表に対して何か言われたら、そりゃへこみますよ。
シフトが非常に複雑で作成に時間がかかる看護師の勤務表。今後、なるべく簡単にスピーディーにそして時間内に作成する事ができるようにと願うばかりです。
まとめ
少しは勤務表作成の大変さが伝わりましたか?
かつて、私が勤務表を作っていた病棟は、外来、化学療法課(抗がん剤治療室)、内視鏡課(胃カメラや大腸カメラ)といった課と、それに加え夜間、休日は救急外来と連携をとっていました。総勢40名近いスタッフをそれぞれの関連課へ配置するわけですから、当然複雑な勤務表になるわけです。
しかし、スタッフのみなさんにとっては、勤務表が日常生活を左右するとても重要なもの。だからはやく来月の勤務を確認したい気持ちも良くわかります。夜勤の数、日勤リーダー、変則勤務の数がスタッフ一人ひとりの体調やメンタル、人生にも少なからず影響を及ぼします。
勤務表は私なりに一生懸命作っていたけれど、勤務の平等はなかなか難しく、看護管理の永遠のテーマですね。
では、またどこかで~。
※ 余談ですが、勤務表ってずっと月単位だと思っていたんですが、病院や施設によっては、15日~15日というように月またぎの勤務表のところもあるそうです。面白いですね!